誰もいないはずの夜の工場から、かすかに聞こえて来る金槌の音と歌声。 ホーイホイ、キンコンカン。ホーイホイ、キンコンカン。星の欠片でも修理しているのだろうか。 そういえば今夜は星がどこにも見あたらない。 タルホを気取ってみた僕を、月がやさしく見守っていた。