暗い夜道にある踏切、そこだけは明るく暗闇から切り取られ、浮かんでいる。 そのホッとする輝きに、それまでは足早だった歩きもつい緩めてしまう。 昼間は危険な踏切が、なぜか夜はまた違う表情を見せる。 そして、いつからか私は踏切に郷愁を感じるようになった。